[弁護士]岡村 晴美
知的障がい児の通園施設「発達センターあつた」で
南部法律事務所から徒歩5分。知的障がい児の通園施設「発達センターあつた」があります。その施設の真南に高層マンションの計画が持ち上がり、子ども達の日照問題が生じました。
ご近所ということで半ば押しかける形でこの問題にかかわりました。皆様にも署名のお願いをして、たくさんのご協力をいただきました。(6月30日現在でちょうど400筆集まりました。ありがとうございます!)。
建設主は投資家からお金を集めて不動産に投資・配当するファンドでした。調べるうちに、この企業が、福祉団体等とタイアップして弱者のために企業責任を果たす、とホームページ上公言していることがわかりました。言ってることとやってる事が違う!
園のスタッフの皆さんも親御さんたちも、保育、子育てのかたわら、署名を集め、東京本社に乗り込むなどの懸命な運動をしました。それは感動的で美しく、ドキュメンタリー映画を見ているようでした。何度も涙がでました。
その努力とたくさんの市民の方々の後押しの結果、6月15日の協議会で、企業側は8階建て単身者向けマンションの計画を撤回し、階数を減らした高齢者向けマンションに計画変更することを発表しました。まだ安心できませんが、かなりの前進です。
悲しいことに保育施設の日照問題は各地で起こっています。子ども達が冬の寒い日でもおひさまのあたたかさのなか園庭で遊ぶ光景が当たり前のこととして保護される社会・行政になることを目指して、取り組みを今後も続けてゆけたらと思っています。
2007年8月の記事