先ごろ、つきまとい禁止等の対象が精神的暴力に広げる内容の、DV防止法改正案が閣議決定されました。DVというと、殴る蹴るなどの身体的暴力を思い浮かべがちですが、学校のいじめや職場のパワーハラスメントと同様、相手に嫌な思いをさせること全般が「暴力」であり、その繰り返しが相手の心を深く傷つけていきます。
「暴力」のある家庭の子どもたちは、怖かったり、悲しかったり、イライラしたり、苦しい思いをしています。DV被害者が子どもを連れて逃げるには勇気が必要で、その決断に自信がもてなくなるということが起こります。
『ペペとはなそうだいじなおはなし』は、DV被害により住み慣れた家から離れることになった子どものための絵本です。DVは、子どもの権利を脅かすものだという観点から、「あんぜんにあんしんして生きるけんり」「ひとりひとりがたいせつにされるけんり」「のびびとゆたかにそだつけんり」「じぶんの気もちでさんかするけんり」を、大人たちが責任をもって守るよと、子どもたちに宣言する内容です。
多くの方に勇気を与える内容です。この絵本を作成したのは名古屋市で、同市の公式ホームページから無料でダウンロードできます。
弁護士 岡村 晴美
※こちらのページからからご覧いただくことができます。
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