資産運用や副業収入をうたった詐欺が流行っています。
その内容は、「100万円を預ければ月に5%ずつ配当を出す」といって金銭を預かるものや、高額なセミナーを開いたり、商材を購入させたりするものです。
「今時そんなものに騙される人がいるのか」と思うかもしれませんが、元々の知人やマッチングアプリで知り合った異性など一定の関係性のある人からの紹介であることも多く、過去の経歴や儲けの実績をでっち上げられることもあるため、胡散臭いと思うはずのものでも、信じてしまう方がいます。被害金額も、数千万円規模に上る場合が珍しくありません。
しかも、個人や零細事業者によって行われているものも多く、後で詐欺だと気付いても、お金を返してもらうことが難しいものがほとんどです。「詐欺なのだから、当然法律上返してもらえるだろう」と考えがちですが、裁判で勝っても、相手の財産の在処が分からなければ、お金の取り戻しようがありません。
さらに、このような被害につけ込んで「お金を取り戻せますよ」と言われてお金を支払ってしまい、二次被害に遭うケースも後を絶ちません。
まとまったお金を預けたり支払ったりするときは、信頼できる第三者に相談することが重要です。
弁護士 森 悠