ホームへ戻る 事務所だよりへ アクセス・連絡先へ リンク集へ
その他

その他−エッセイ

竹内弁護士 半生を語る (その2)

弁護士登録30周年を迎え、これまでの歩みをインタビュー

当事務所の竹内弁護士が弁護士登録30年を迎えました。先号に引き続き印象深い事件の想い出を聞きました。(聞き手:伊藤朝日太郎・横地明美)

  竹内 平 弁護士

印象に残っている事件を教えていただけますか?

労働事件の思い出は数多くありますが、あえて労働事件以外で挙げるとすれば、新幹線訴訟と大気汚染訴訟ですね。

新幹線訴訟は控訴審からかかわられたのですね。控訴審での課題はなんだったのでしょうか?

 1審は、損害賠償及び将来の違法性の継続は認めましたが、差し止め(新幹線のスピードダウン)は認めませんでした。そこで、差し止めをどう認めさせるかということが2審の新たな課題になりました。

2審ではどのようなことに重点をおかれたのでしょうか

  1審では、差し止めの論拠として生活妨害を訴えていました。会話が止まる、テレビが見られない、隣近所で話もできない、というのを訴えたわけです。

しかし、差し止めを認めさせるには、生活妨害だけでは足りない。これは、人体被害、健康被害であって「新幹線症候群」と名付けてよい病気なのです。

公衆衛生学の教授や、保健所長をつとめる医師に協力を求めました。保健所長は誠実な人でした。そういう良い証人の方に何人も出会えました。必死に尋問対策をしましたが、裁判の日に高熱をだされてあわやということもありました。

印象的な場面はありましたか?

控訴審の最初の検証を僕が担当したんです。裁判官が現場に来て、沿道の家の1階や2階に入る。高裁の裁判官が3人現場検証に来て、夜間、振動のある部屋の床に寝転がってくれました。ある裁判官は、「寝っころがらんとわからんなあ」とおっしゃっていました。

弁護団ではどのような役割分担をされましたか?

私は、「被害班」「運動班」に所属し、被害立証とともに、運動に力をいれました。

「運動班」というものがあるのですね

勝つためには訴訟だけではなく、支援活動が大事になります。私たちは、国労、動労、などの組合に所属する運転手さんや東京の組合本部に支援を求めました。

ビラも次々に新しいものを出し、1つとして同じものは出しませんでした。ビラの内容も弁護団が責任をもって作りました。運動だけでもかなりのマンパワーが必要でした。そこで運動に専従できる体制を作ったのです。

弁護団はどんな雰囲気でしたか?

とにかく、方針についてかなり議論しましたね。班で議論して、まとまった意見を合宿で議論する。論客がそろっていましたね。

方針でもめたことはありましたか?

  控訴審のときに、国が防音対策を進めだしました。新幹線の防音壁工事だけではなく、家そのものに防音工事を施すということもやりだしました。それも原告団以外のところから家に防音工事を施す内容での示談を進めていったのです。

騒音と振動が少なくなれば損害賠償の金額も少なくなるし、スピードダウンする必要もないと言われて差し止めも認めづらくなる。国鉄が行った防音対策は、これ以上原告を作らせないことが目的だったといえます。

原告団以外の、新幹線から距離の遠い人から示談が成立していき、距離の近い人のほうが救済が遅くなる事態も生じました。防音工事を受け入れるかどうかについては大激論になりました。

控訴審でも、差し止めは認められませんでした。しかし、違法状態が将来的にも継続することは認められました。新幹線訴訟は和解で集結し、騒音については定期協議を続けるという形で決着したのです。(次号に続く)

このページの先頭にもどる

名古屋南部法律事務所とは?へ アクセス・連絡先 弁護士紹介へ 相談案内へ 弁護士費用へ 事件紹介へ お知らせへ 文化コーナーへ その他へ

個人情報保護方針
相談予約のお申し込み

弁護士法人

名古屋南部法律事務所

〒460-0024
名古屋市中区正木4丁目8番13号 金山フクマルビル3階
TEL:052-682-3211
FAX:052-681-5471

平針事務所
〒468-0011
名古屋市天白区平針2丁目808番地 ガーデンハイツ平針1階
TEL:052-804-1251
FAX:052-804-1265

QRコード RSSフィード