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その他−エッセイ

気がついたら戦争する国になっていた・・

弁護士 田巻 紘子

201×年、私は中学2年生。朝、目覚める。「そうだ。今日は国際協力奉仕活動で自衛軍小牧基地の整備に行くんだった。授業はお休みだわ」

台所へ行くと、母が弁当を作りながらこぼしている。「中学校は義務教育だというのに、毎月の授業料だけで4万円も取られて、その上授業をしないで奉仕活動をする日が1月の3分の1もあるんだから、たまらないわ」母がパートに出て、私の学費を払ってくれている。

おばあちゃんは、持病の糖尿の治療で透析を受けている。昔は年金というものがあったらしいけど今はない。おばあちゃんの医療費で父の稼ぎは無くなってしまう。だから父は、朝からバイトの掛け持ちをしている。

私が自衛軍小牧基地で奉仕活動をしていると、「××への派兵反対!!」というプラカードを持ったおじさん2人が、警察に連れて行かれた。おじさん達は「黙ってプラカードを持って道路を歩いているだけなのにどうして逮捕するんだ」と頑張っていたけれど、警察官は「共謀罪で逮捕する」と言って捕まえていった。キョウボウザイってなに?

私にはプラカードを持って基地の前に行くなんて全然信じられない。先生も「国を愛し、守っていくのは皆さんの責任です」と言っていたし。あのおじさん達はなぜ反対するのかしら?

夕方、家に帰ると母が手に、4つ年上の兄に届いた「自衛軍国際協力活動隊出頭勧告書」を持って真っ青になっていた。母は、「どうしよう。お兄ちゃん、××へ行かなきゃいけなくなってしまうかも…。無事で帰れるか分からないのに」と言っている。

テレビのニュースは、アメリカの大統領がにっこり笑って「日本の自衛軍は××で国際協調のために素晴らしい働きをしています」と言っているし、日本の総理大臣も「××は安全」って言っている。でも、本当はそうじゃないの?お兄ちゃんは死んじゃうの?

* * * * * * * *

憲法は、私たち主権者が国家権力に対して、「横暴をやめて、私たちのためにこういう権力の使い方をしなさい」と命令したものです。たとえば、日本国憲法9条では政府に対して「戦争するな。戦争するための道具は持つな」ということを命じ、13条では「国家権力が私たち一人一人の尊厳を侵してはならない」と命じています。

ところが、今、自民党や財界など、日本国憲法を変えようと必死の人たちがいます。
日本国憲法を変えようとする勢力の一番の狙いは「戦争するな。戦争するための道具は持つな」という9条です。自衛隊を軍隊に変え、「国際協力」という名前でアメリカと一緒に海外派兵できる国に変えようというのです。

戦争をする国が国民の命を本当に大事にすることはありません。戦争するためには、予算と戦争に行く人間が必要です。それを支えるのは「国を愛し、守るのは当然」「国のために役立たずの人間は人間失格」という思想です。福祉予算が削られ、国民も「痛み」を堪え忍ばなくてはなりません。

9条の誓いは、戦争で儲けようとする人びとに対して「国民の命と生活と人間性を売りわたさない」という国民に対する約束でもあります。

その9条が変えられてしまったら―私なりに考えてみたのが冒頭の文章です。
気がついた時には遅かった―そんなことにならないために、今こそ、「戦争しない」という日本国憲法の意義とこれからどうやってこの日本国憲法を守り生かしていったらいいか、皆さんで語り合いませんか?

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