ホームへ戻る 事務所だよりへ アクセス・連絡先へ リンク集へ
事件紹介

事件紹介−事件紹介

名張毒ぶどう酒事件 差戻審へ

(1)

  本年4月5日、最高裁判所第3小法廷は、名張毒ぶどう酒事件第7次請求の特別抗告審において、名古屋高等裁判所刑事第2部の再審開始決定取消決定を取り消し、名古屋高等裁判所に審理を差し戻す決定を行いました。

2005年4月5日、名古屋高裁刑事1部の再審開始決定で開きかけた再審の扉。ちょうど5年の時を経て、再び光が差し込みました。

(2)

  第7次再審請求において、弁護団は、科学的根拠に基づく5つの新証拠を提出して奥西勝さんの再審開始にむけたたたかいをしてきました。そのひとつが、凶器とされた毒物の特定に関する新証拠でした。

再審開始を取り消した名古屋高裁刑事第2部は、化学の基本事項を誤解・曲解し、「自白した犯罪は当然極刑が予想される重大殺人事件であり、いくらその場の苦痛から逃れたいと考えたとしても,そう易々とうその自白をするとは考えにくい」と自白を偏重し、新証拠を認めませんでした。

今回、最高裁が、異議審決定の毒物の特定に関する判断について、「科学的知見に基づく検討をしたとはいえず、その推論過程に誤りがある疑いがあ(る)。」と指摘したことは、いわば当然の帰結だったといえます。

(3)

  しかしながら、最高裁が毒物の特定に関する判断について、「疑いがある」と判断したのなら、「疑わしきは被告人の利益に」という刑事裁判の鉄則に立ち返るべきではなかったでしょうか。奥西勝さんは84歳です。1日も早い再審公判を実現させるべきでした。

(4)

  なお、本件では、最高検が、特別抗告審での審理の終盤になって初めて、原審で証人申請すらなされていない研究者による新見解を主張したことで審理が遅延する結果を招きました。あろうことか、名古屋高検は、差戻審においても、これまで一度も主張したことのない別の新見解を主張し、5月28日に行われた第1回進行協議は、今後の審理のあり方について弁護側と検察側とが紛糾する事態に至りました。

このような検察の態度は、「主張なき証拠漁り」に他なりません。検察の怠慢による審理遅延の不利益を、高齢の勝さんに負わせることは許し難いことです。

(5)

現在、弁護団は、検察が隠している証拠をすべて開示することを求めるなど、迅速かつ適切な審理に向けて奮闘しています。

足利事件をみても、布川事件をみても、重大事件で無実の者がうその自白することがあることが明らかとなりました。裁判員裁判が始まって1年。自白の偏重が誤判を招くことを市民全体の共通認識とするためにも、弁護団のなかで、一層の努力を続けたいと思います。今後とも、皆様のご支援をお願いいたします。
弁護士 岡村晴美  

このページの先頭にもどる

名古屋南部法律事務所とは?へ アクセス・連絡先 弁護士紹介へ 相談案内へ 弁護士費用へ 事件紹介へ お知らせへ 文化コーナーへ その他へ

個人情報保護方針
相談予約のお申し込み

弁護士法人

名古屋南部法律事務所

〒460-0024
名古屋市中区正木4丁目8番13号 金山フクマルビル3階
TEL:052-682-3211
FAX:052-681-5471

平針事務所
〒468-0011
名古屋市天白区平針2丁目808番地 ガーデンハイツ平針1階
TEL:052-804-1251
FAX:052-804-1265

QRコード RSSフィード