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事件紹介

事件紹介−法律トピックス

保育園の日照被害

【Q】 子供が通っている保育園の近くに高層マンションができると聞きました。園庭におひさまが当たらず日影になってしまうのではと心配です。日照権という権利があると聞いたのですが,高層マンションの建築を差し止めることはできませんか?

【A】 園児にとって,日照,特に朝の日照は不可欠で,そのことは最近医学的にも研究が進んでいます。生体リズムを地球の自転周期に合わせるために朝の日照が最も効果的だそうです。政府も「早寝早起き」を推奨しているように,朝の光を浴びて生体リズムをリセットし,よい睡眠をとるという生活習慣を身につけることは,今後の人生に関わると言っても大げさではありません。そうだとすれば,子ども達が健全に成長発達するために必要な環境を享受する権利として,人格権の一つとして,子ども達にも日照権が認められると考えて良いでしょう。
しかし,建築の差し止めまでできるかどうかは,難しい問題です。今の日本の裁判では日照を根拠にした所有権の制限に消極的です。地域性や被害の程度にもよりますが,日照権を根拠にした建築差し止めはなかなか認められないのが現状です。

【Q】 それではあきらめるしかありませんか…

【A】 いえ,最初からあきらめる前に,被害の程度を正確に把握すること,建築主と協議することが大切でしょう。
名古屋市は,教育施設における日照被害が子どもの発育に重大な悪影響を与えることを危惧して,「名古屋市中高層建築物の建築に係る紛争の予防及び調整等に関する条例」で,中高層建築物を建築しようとする建築主に対し,日影の配慮義務,日影の事前協議義務(条例7条),事前報告義務(条例12条)を定めています。すなわち,冬至日の午前8時から午後4時までの間に,保育所,幼稚園,小学校,中学校,盲学校,聾学校,養護学校に少しでも日影を生じさせる中高層建築物を建てようとする建築主は,日影の影響について特に配慮し,建築前にそれらの施設の設置者と協議することが義務づけられているのです。この配慮や協議の結果は,市長に報告しなければならないことになっています。

「協議」なのですから,単なる説明では足りないはずですし,協議の前提として,正確な資料が必要なはずです。朝の日照が重要なのですから,8時前も含め,どこがどの程度日影になるのか建築主に正確な資料を求めた上で,十分協議してみることが大事だと思います。

弁護士 高森裕司

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